
第1弾「お終活 熟春! 人生、百年時代の過ごし方」(2021)、第2弾「お終活 再春!人生ラプソディ」(2024)。 そして、「お終活」の根底にある「愛」をさらに深掘りし、家族に寄り添い、ぬくもりと幸せを分かち合う「お終活3 幸春!人生メモリーズ」が5月29日(金)、全国公開されます。
本作のテーマは【人生メモリーズ】。それは、誰の心にもある、かけがえのない思い出の数々です。しかし、家族の名前さえ思い出せなくなる母――そんな現実に向き合うとき、家族は、何を支えに前を向けばいいのでしょうか。親の変化をきっかけに生まれる葛藤や戸惑い。それでも息子は、周囲の温かな手に背中を押されながら、もう一度"絆"を結び直していきます。「終活」とは、人生の終わりの準備ではなく、これからをよりよく生きるための前向きな選択。お終活シリーズ第3弾は、笑いと涙を織り交ぜながら、人生を愛おしく見つめ直す時間を届けます。
5月29日(金)の上映に向けて香月秀之監督にお話しを伺いました。
(※この記事はイチヤナギ倶楽部 会報「こんにちは」81号に掲載したものを一部抜粋しております。)
◆あらすじ
大原真一(橋爪功)と千賀子(高畑淳子)夫妻の長女・亜矢(剛力彩芽)がついに婚約者・涼太(水野勝)と結婚を決意する。しかし、結婚式を目前に控えたある日、亜矢が放った何気ない一言が、二人の間に深い亀裂を生んでしまい、その波紋は両家をも巻き込み、大波乱の展開へと発展する。一方、真一の後輩である加藤博(小日向文世)は、母・加藤豊子(三田佳子)の認知症を受け入れられず、つい強い言葉で接してしまう。そんな博に千賀子は「認知症でも、心は忘れていない」と語りかける──。
【監督インタビュー】
――シリーズ化は第1弾目からの計画ですか?
2021年5月公開の第1弾は、コロナ禍の緊急事態宣言の中で限られた劇場での上映となってしまい、映画の評価もわからずじまいのまま、終わってしまいました。運がなかった、この1作で終わりかと諦めかけていました。ところが、映画館以外の「非劇場」※1での上映で火がつき始めて、「非劇場」での観客動数が1位を記録したのです。出資者の法人・団体の方に相談してみると、「絶対続けた方がいいよ」と背中を押してくれたことで、第2弾が始まったわけです。
第2弾でも非劇場での上映が反響を呼び、静かに、そして確実に広がり、「日本で最も非劇場を回り続ける作品」と称されるようになりました。こうした追い風により協賛いただける企業も増え始めたことで、第3弾となる本作の企画・製作をスタートしたのです。そんな経緯が意図せずシリーズ化を導いたと思っています。
※1 公民館・市民ホール、集会場、学校、企業施設、福祉施設などの施設
――三田佳子さん、小日向文世さんによる母子役の感想は?
本作では、認知症の母親役を三田佳子さん、息子役に小日向文世さんに出演いただきました。三田さんは以前テレビドラマで認知症の役を演じておられ、その印象が強く心に残ってたことが依頼するきっかけでした。三田さんはシルバー世代といっても、とてもチャーミングで華やかさがあり、どんな場面でも「可哀想な老人」にならないのが魅力でした。ご本人に出演を打診すると、「こう演じたい」という明確なイメージをお持ちで、「私が引き受けたということは、本気でやりますからね」と、真正面から演じ抜く、そんな凛とした決意の言葉をいただき、とても心強く感じたことを覚えています。
一方、小日向さんは、今、ドラマや映画で大活躍の人気俳優。息子役にぴったりだと思いました。多忙なスケジュールを調整して撮影に参加していただきましたが、さすがお二人とも卓越した演技力を発揮され、素晴らしかったです。
香月監督、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
映画「お終活3 幸春!人生メモリーズ」は5月29日(金)よりミッドランドスクエア シネマ、全国のイオンシネマにて公開されます!ぜひ、劇場へ足をお運びください!
次回も引き続き、香月監督へのインタビューを掲載いたします。
映画のポイントや、製作中の想定外のできごと、印象に残っているシーンなどについてお話しいただきます。
◆香月 秀之監督 プロフィール
東映京都撮影所の助監督として映画界へ。1996年『不法滞在』で劇場映画デビュー。『借王・シャッキング』シリーズでは、映画・ドラマ化で絶大な人気を博し、『KUMISO/組葬』(02)では第57回毎日映画コンクール日本映画ファン賞を受賞するなど、高い評価を得る。『yoriko〜寄子〜』(07/モナコ国際映画祭ベストオリジナルストーリーアワード受賞)、『君が踊る、夏』(11/朝日放送60周年記念映画)、『明日に架ける愛』(12/日中友好40周年記念作品)など、とにかく観客を楽しませたいと社会派からコメディまで幅広いジャンルで精力的に作品を発表し続けている。